神風記 【判型】大本5巻5冊。縦262粍。 【作者】匹田以正（モチマサ・コレマサ、藤原以正）作・序。 【年代等】寛文8年10月自序・刊。［京都］銭屋儀兵衛板。 【備考】分類「神祇」。『神風記』は、5巻5冊、神道、引田以正（ヒキタコレマサ）著、寛文8年自序刊。本文に「元を元として本朝神風のすなほなる道をしらしめんとなり」とあって、書名の由来が知られる。「本朝に生まれ、神裔たらん者は、ひたすらに神の教に本づき、神の法を守り、神の道を明めて後、終に神明の位にいたらんとおもふべし」と述べて、この書を記した態度を示している。建国の由来、神道の根本義、諸国の主たる神社の縁起、祭祀の次第、葬祭を始めとする諸儀式等を説明し、各章の終わり毎に典拠例文を掲げ、神道の概要を知るのに便利な書である。本書は「正直清浄なるを本とする義肝要なり」という思想で貫かれ、「凡そたふとみまもる所のものは、何ぞといふに、宗源神道是也」と言っている如く、いわゆる吉田神道流の考え方を基礎としながら、著者一流の見解を展開している（「日本古典文学大辞典」参照）。 ★原装・題簽3冊付・状態良好（表紙やや痛み）。記名あり・蔵書印なし。【参考価格（初出品時の相場です）：日本の古本屋で、59,000円（5巻2冊改装本）。端本2冊が、8,000円】。